看護実習で使える!【胃がん】の病態関連図の理解とアセスメントの考え方

看護実習の中でも出会う機会が多い疾患の一つとして【胃がん】が挙げられます。

胃がんは術後の管理だけでなく、ダンピング症状などの食事状況のアセスメントも必要です。

アセスメントを行うためには正しい病態知識と関連図が書けるようにしておきましょう。

今回は、看護実習で使える【胃がん】の病態関連図の理解とアセスメントの考え方についてお伝えします。

胃がんってどんな病気?

胃がんとは、胃の粘膜上皮に発生した悪性腫瘍のことを指します。

胃がんには早期胃がんと進行胃がんの2パターンに分類され、症状にあわせて手術範囲が選択されます。

胃がんの原因

胃がんの直接的な原因は不明であり、憎悪因子として喫煙やピロリ菌感染、食塩の過剰摂取が指摘されています。

また、胃がんになる状態として、胃潰瘍や慢性胃炎、悪性貧血なども挙げられます。

胃がんになると出現する症状

早期胃がんの場合は無症状のことも多く、進行してから症状に気づくことも少なくありません。

胃がんの進行により上腹部の不快感や腹部膨満感、心窩部痛などの症状が見られます。

胃がんの症状を見ていきましょう。

ガンにより胃が障害されて起こる症状

  • 嚥下障害
  • 嘔吐
  • 腹部膨満感
  • 心窩部痛
  • コーヒー残渣様の吐物
  • 便潜血反応(+)
  • 食欲不振
  • 消化機能の低下
  • 低タンパク血症
  • 貧血
胃の入り口である噴門部と出口の幽門部付近にガンが発生し、狭窄が起こると食物の通過が妨げられ、嚥下障害や嘔吐、胃部膨満感などの症状が見られます。

ガン細胞の壊死によってできる潰瘍型の病変になると、心窩部痛や出血の症状を引き起こします。

出血も少量ずつ持続することが多く、コーヒー残渣様の吐物か便潜血反応(+)になる程度であり、早期胃がんではほとんど症状は見られません。

症状の進行とともに、ガン細胞が胃に増えることで胃の消化機能の低下が見られます。

さらに狭窄による通過障害や悪心・嘔吐などの症状により食欲不振や消化機能の低下が重なることにより、低タンパク血症を引き起こします。

胃はタンパク質だけでなく鉄分の吸収にも関わっているため、吸収不良に加えて出血による貧血に至ります。

ガンの浸潤・転移により起こる症状

  • 膵臓への浸潤
  • 横行結腸への浸潤
  • 肝臓への転移(血行性)
  • 胃のリンパ節転移(リンパ行性)
  • ウィルヒョウ転移(リンパ行性)
  • 腹膜播種(腹膜への転移)
胃は膵臓と横行結腸に隣接しているため浸潤・転移しやすく、浸潤が認められた場合は手術時に切除することもあります。

また、血行性の転移として胃静脈から門脈を経由して肝臓に入るため、肝臓への転移も挙げられます。

リンパ行性の転移としては、ガンが発生している付近のリンパ節からリンパの流れに乗り、左鎖骨上窩リンパ節へたどり着きます。

これをウィルヒョウ転移と呼びます。

さらに胃ガンが進行し、漿膜面に浸潤することで腹膜へ転移し、腹膜播種と呼ばれる状態になります。

腹膜内にガン細胞が散らばっている状態になるため、手術では切除しきれず手術不可の診断を下されることもあります。

胃がんの症状を病態関連図で確認しよう!

看護実習では病態関連図の作成も必要になるため、胃がんの症状を関連図で説明できるよう確認しておきましょう!

ガンによる全身の影響とは?

ガンが転移すると起こる症状は?

胃がガンによって障害されて起こる症状

胃がんのアセスメントの考え方

実習では術前から術後のアセスメントと看護計画の立案が必要になります。

胃ガンのアセスメントの考え方について押さえておきましょう!

術後の合併症の有無と経過の観察

胃ガンの治療方法として手術療法が選択されますが、術後は合併症の有無と経過の観察が必要になります。

術後の合併症のアセスメントと看護計画の立案については、下記のページで詳しく紹介しています。

【周手術期】術後に起こる循環器合併症(術後出血)の根拠と看護目標・計画 【周手術期】術後に起こる無気肺・肺炎・肺水腫の根拠と看護目標・計画

術後はドレーンが挿入されて帰室するためドレーン管理も必要になります。

食事開始後の観察

アセスメントの視点
  • イレウスの有無
  • 食事摂取量
  • 食事形態
  • 悪心・嘔吐
  • 栄養状態
  • 低血糖状態
  • 貧血症状の有無
胃ガンの術後は、吻合部の浮腫や腸管麻痺などの消化管のトラブルも起こりやすく、食事の開始がスムーズにいかないことも多いです。

特に、胃切除を行った場合はダンピング症状が見られるため、術後の食事指導なども必要になります。

また、食事摂取が進まず貧血やビタミンDの吸収ができないなどの症状も見られます。

患者・家族の受け入れ状況

アセスメントの視点
  • 本人・家族の疾患の受け入れ状況
  • 家族の協力が得られるか
  • 退院後の生活への理解度
術後は食事摂取状況なども入院前と異なるため、家族の協力も必要になります。

家族の協力が得られるか、退院後の生活への理解度なども把握しておくことが大切です。

退院後の生活やトラブルへの対処に不安がある場合は、IC(インフォームドコンセント)により担当医に説明をすることもケアになります。

看護実習のアセスメントを理解するために

看護実習では実際の患者さんの症状や病状を見てアセスメントを行います。

アセスメントの基本は、病態生理や疾患の基本知識を理解しておくことが必要になります。

なぜ、この症状が見られるのか」の視点を持ち、根拠をしっかり理解することが大切です。

アセスメントがスムーズにできれば、実習も楽しくなりますよ!

看護実習のアセスメントの勉強にオススメ

アセスメントを行うためには、解剖生理や病態に関する知識も必要になります。

実習になると「勉強した疾患の理解や解剖生理がアセスメントに繋がらない」と悩む学生もいます。

この参考書は、全科の106疾患の看護過程について紹介されているので、病態の基本から看護計画までがトータルでカバーされています。

1冊あれば全科目のアセスメントの勉強に活用できるだけでなく、看護師になってからの勉強にも重宝できます

私も看護学生時代はこの参考書を使って実習を乗り越えてきたので、オススメです!

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