なぜ加齢で血圧が上がる?高齢者の心血管系の変化とアセスメント

実習では高齢者の患者さんを受け持つ機会も多いと思います。

高齢者のアセスメントは加齢による特徴を理解して考えていくことが必要ですが、よく分からないという学生も多いはず。

高齢者は血圧が高くなる傾向がありますが、これも加齢による身体の変化が原因になっています。

高齢者の加齢による身体の特徴をしっかり理解することで、アセスメントや看護ケアに生かすことができますよ!

今回は、高齢者の心血管系の変化とアセスメントについて紹介します。

加齢により循環器系の機能が低下する

高齢者は成人と違って加齢により身体機能の低下などが見られます。

加齢による身体機能の低下の程度などは、生活背景や抱えている疾患などによっても個人差があります。

90歳になっても自立している患者さんや寝たきりになっている患者さんなど、その人によって身体機能は異なるのです。

加齢により様々な変化が見られる

加齢に伴い、身体には様々な変化が見られるようになります。

  • 血圧が高くなる
  • 血管確保が難しくなる
  • 不整脈が見られる
  • 心疾患になりやすい

主な加齢による身体の変化にはこのようなものが挙げられます。

それぞれの変化を細かく見ていきましょう。

加齢による心機能の変化

心臓は心筋という筋肉で出来ていますが、加齢によって動きに支障が見られます。

加齢による心臓の変化を見ていきましょう。

  • 心臓肥大
  • 弁の変性や石灰化
  • 刺激伝導系の変性
  • 拡張機能の低下

心不全のリスクが高くなる

加齢により心臓の壁が厚くなる状態を心臓肥大と言い、心不全などが起こりやすくなってしまいます。

また、心臓の壁が厚くなると拡張障害が見られ心不全のリスクも高くなります。

そして、心臓の弁が変性を起こし肥厚や石灰化が起こることで弁膜症が起こります。

不整脈が起こる原因

心臓には電気的な刺激を伝える刺激伝導系がありますが、加齢により変性が起こります。

これが不整脈の原因となり、高齢者になると不整脈が起こる理由の一つです。

高齢者の不整脈には自覚症状がないものも多く、検査で初めて分かったという人も多いです。

加齢による血管の変化

高齢者の特徴として加齢による心臓の変化だけでなく、血管にも変化が見られるようになります。

加齢による血管の変化は以下の通りです。

  • 動脈壁の肥厚や断裂
  • 内膜の石灰化
  • 動脈の周径が大きくなり長くなる
  • 動脈硬化

血圧が上がる原因

動脈は外膜、中膜、内膜の3層で成り立っていますが、加齢により弾力性を失ってしまいます。

弾力性がなくなることで、断裂や内膜の肥厚や石灰化が起こります。

動脈の弾力性がなくなり硬くなることを動脈硬化と言います。

若い時は動脈は弾力が強いため、脈拍に触れた時にしっかり触診できるのに対して、高齢者の触診は難しいと感じることがあります。

動脈硬化が起こると、収縮期血圧が高くなり拡張期が下がり、脈圧の広がりが見られます。

高齢者に多い循環器の疾患

高齢者は加齢による身体の変化によって、様々な循環器系の疾患が起こります。

高齢者に多い循環器系の疾患を見ていきましょう。

  • 心不全
  • 狭心症
  • 心筋梗塞
  • 不整脈
  • 高血圧症
  • 弁膜症

 

これらが高齢者に多い循環器系の疾患ですが、実習で出会う高齢者の多くは複数の疾患を抱えていることが多いです。

アセスメントのコツ

入院をしている高齢者の多くは、心疾患に関する既往歴を持っている人が多いです。

高齢者の場合は、加齢による影響も考えてアセスメントを進めることが大切です。

また、高血圧や不整脈が見られることもあるため、バイタルサインとの関連も考える必要があります。

血圧が基準値より高いのは異常?

高齢者の場合は加齢による血管系の変化によって血圧が高くなります。

基準値は130mmHg/60mmHgなどですが、高齢者の場合はもっと高い数値になることも。

高齢者のバイタルサインを測定したら145mmHg/70mmHgだったから異常だ!

と考えてしまいそうですが、高齢者の場合は必ずしも基準値範囲内が正常というわけではないのです。

高齢者の場合は数値だけで判断せずに、バイタルサインの経過を見て判断することがポイントです。

高齢者の心血管系の特徴を理解するために

高齢者は加齢によって身体に様々な変化が見られますが、どのような変化が起きているかを理解しておくことが必要になります。

これらの変化を理解しておくことで「なぜ血圧が高いのか?」「不整脈が起こるのか」が分かります。

また、高齢者のバイタルサインは基準値に当てはめて判断するだけでなく、日々の経過から考えることが大切です。

実習で受け持つ場合は、情報収集で必ず経過を把握して起きましょう。

高齢者のアセスメントを勉強したい人にオススメ

実習では高齢者の患者さんと関わる機会が多いため、高齢者の特徴を理解しておくことが大切です。

高齢者の特徴やアセスメントを勉強したいと考えている人は、この参考書がオススメです。

この本では、高齢者のケアで気をつけるべきポイントなどが分かりやすく紹介されています。

イラストが多いので見て読んで理解できる1冊です。

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