2017年【第107回】看護師国家試験の必須問題の回答を解説!

看護師国家試験は2月に実施されますが、今から焦りを感じている看護学生もいるのではないでしょうか?

看護師国家試験に合格するためには、必須問題の点数が8割以上も必要になります。

必須問題は全部で50問であり、わずかなミスが合否を大きく左右してしまうことも。

今回は、2017年に実施された第107回看護師国家試験の必須問題の回答を解説します。

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国家試験の必須問題は8割以上の正答が必須

看護師国家試験の問題数は全部で240問となっており、午前と午後の2部で行われます。

第107回の問題の構成は以下のようになっています。

  • 必須問題50問
  • 一般問題130問
  • 状況設定問題60問
例年このような問題構成で実施されていますが、変更されることもあります。

看護師国家試験に合格するためには、必須問題の点数が重要になります。

合格に必要な必須問題の点数は40/50点以上!

合格に必要な必須問題の点数は8割以上と言われており、点数が足りない場合は不合格になります。

必須問題は基本中の基本の内容なので、8割以上は絶対に必要になります。

一般問題で高い点数を取っても、必須問題の点数が足りていなければ不合格となってしまいます。

必須問題過去問で押さえておきたいポイントを解説!

ここでは第107回に実施された看護師国家試験の必須問題から、いくつかピックアップした問題の解説を紹介します!

問題番号:【午前11】Q.肝臓の機能で正しいのはどれか?

  1. 胆汁の貯蔵
  2. 脂肪の吸収
  3. ホルモンの代謝
  4. 血漿蛋白質の分解

問題番号:【午前11】の回答&解説

3

  • 胆汁の貯蔵:肝臓は胆汁を産生
  • 脂肪の吸収:中性脂肪やコレステロール、リン脂質などを合成
  • 血漿蛋白質の分解:肝臓は吸収されたアミノ酸からアルブミンやグロブリンなどの血漿蛋白質や凝固因子を合成します。
肝臓は過剰なホルモンを代謝し、不足しているホルモンの分泌を促し、適正なホルモン濃度が体内で維持できるような調整の役割もあります。

肝臓の機能を抑えておこう!

肝臓は吸収された栄養素を分解・合成、薬物の解毒などを行う大きな化学工場のようなものです。

肝臓には動脈血だけでなく、消化管を通ってきた静脈血も入ってきます。

体内の動脈血と静脈血のすべての血液を回収することで、栄養素の分解や合成、血漿蛋白質の生成などを行なっています。

肝臓の機能としては主に5つが挙げられます。

  • 代謝機能:血漿蛋白質の生成やホルモンの代謝など
  • 解毒・排泄機能:アルコールなどを分解して毒性の低い物質に変えて排出する
  • 胆汁の生成:脂肪の消化に必要な胆汁を生成して胆嚢に送り出され貯蔵する
  • 貯蔵機能:人間に必要な血液を貯蔵
  • 胎児期の造血機能:胎児期には赤血球を生成する重要な役割がありますが、誕生後は機能としてはなくなる

問題番号:【午前12】Q.頻回の嘔吐で生じやすいのはどれか?

  1. 血尿
  2. 低体温
  3. 体重増加
  4. アルカローシス

問題番号:【午前12】の回答&解説

4

嘔吐ってどんな状態?

嘔吐とは、延髄にある嘔吐中枢と呼ばれるセンサーに刺激が加わることによって、胃内容物が急激に口を経て体外に吐き出される現象のことです。

嘔吐によって胃酸が体外に排出され、代謝性アルカローシスが発生します。

代謝性アルカローシスってなに?

人間の体は常に酸とアルカリのバランスを一定に保っており、嘔吐などが原因で体液が排出されることによりバランスが崩れます。

胃酸が排出されてしまうことで、体内はアルカリに傾き代謝性アルカローシスを引き起こします。

代謝性アルカローシスの原因としては、嘔吐による胃酸の排出以外に重炭酸イオンの過剰摂取と排出過小、水素イオンの過剰喪失などが挙げられます。

問題番号:【午前13】Q.関節や神経叢の周辺に限局して起こる感覚障害の原因はどれか?

  1. 脊髄障害
  2. 物理的圧迫
  3. 脳血管障害
  4. 糖尿病の合併症

問題番号:【午前13】の回答&解説

2

感覚障害ってどんな状態?

感覚障害とは、熱い冷たいなどの刺激を正常に知覚できない状態のことを指します。

感覚障害の患者さんの多くは、 「しびれ」として訴えることが多いです。

今回の問題は、「関節や神経叢の周辺に限局して起こる感覚障害」であり、限局して起こるという部分がポイントになります。

関節や神経叢の一部分のみに起こる感覚障害は、神経叢を圧迫することによって生じます。

これを神経叢型感覚障害と呼び、腫瘍や外傷、圧迫、血行障害などが原因で起こります。

感覚障害は大きく3つに分類される

感覚障害が起こる原因は、大きく3つに分類されます。

  • 末梢神経障害によるもの
  • 脊髄障害によるもの
  • 脳障害によるもの
問題の選択肢にある④の糖尿病による感覚障害は、末梢神経障害が原因で起こりますが、手指などの四肢の遠い部分から始まるため、関節や神経叢の周囲に限局していないため間違えになります。

脊髄障害による感覚障害は、損傷部位によって全ての部位で感覚が障害されるため、問題には該当しません。

脳障害では障害部位により半身麻痺など広範囲での感覚障害が見られるため、問題には該当しません。

問題番号:【午前17】Q.他の医薬品と区別して貯蔵し、鍵をかけた堅固な設備内に保管することが法律で定められているのはどれか?

  1. ヘパリン
  2. インスリン
  3. リドカイン
  4. フェンタニル

問題番号:【午前17】の回答&解説

4

鍵をかけた堅固な設備内に保管することが法律で定められている薬品は、「麻薬」です。

麻薬の取り扱いに関しては、ほかの薬品と区別して鍵付きの金庫などに保管することが法律で決まっています。

麻薬は鎮痛目的や麻酔で使用されますが、病棟やオペ室では鍵付きの金庫に保管されています。

問題に該当する麻薬は、④フェンタニルであり手術の全身麻酔や局所麻酔などの鎮痛目的で使用されます。

  • ヘパリン:抗凝固薬の一つであり、血栓予防などに使用します
  • インスリン:血糖値を下げる目的で使用します
  • リドカイン:鎮痛目的で使用する麻酔薬です

問題番号:【午前21】Q.経腸栄養剤の副作用(有害事象)はどれか?

  1. 咳嗽
  2. 脱毛
  3. 下痢
  4. 血尿

問題番号:【午前21】の回答&解説

3

経腸栄養剤とは、胃瘻(PEG)や経鼻からチューブを使用して投与する方法です。

経腸栄養剤で下痢が起こるのはなぜ?

下痢が起こる原因としては、以下の理由が挙げられます。

  • 注入速度が速すぎる
  • 栄養物の温度が低すぎる
  • 栄養物の細菌感染
  • 高浸透圧の栄養物の投与
  • 脂肪吸収障害がある場合など

問題番号:【午前22】Q.静脈内注射を行う際に、必ず希釈して用いる注射液はどれか?

  1. 5%ブドウ糖
  2. 15%塩化カリウム
  3. 0.9%塩化ナトリウム
  4. 7%炭酸水素ナトリウム

問題番号:【午前22】の回答&解説

2

静脈内注射を行う際に必ず希釈して使用する薬剤は②の塩化カリウムです。

なぜ塩化カリウムは希釈が必要なのか?

15%の塩化カリウムを希釈せずに静脈注射で投与した場合、高カリウム血症を引き起こし心停止に至ります。

実際にカリウムを急速静脈注射をして死亡したなどの事故例も報告されています。

塩化カリウムを注射すると心停止するのはなぜか?

カリウムは細胞内の主要な電解質の一つですが、細胞内に多く細胞外には少ない状態が正常です。

カリウムを希釈せずに注射した場合、細胞外のカリウムの濃度が高くなり、電解質のバランスが崩れてしまいます。

通常であればカリウムは細胞内に多く、細胞外に少ない、この電位差を利用して心臓の興奮の伝達を伝えていますが、電位差が少なくなることにより興奮の伝達が遅くなってしまいます。

興奮の伝達が遅くなることにより、心臓の動きが悪くなり心停止に至ります。

このような理由から、塩化カリウムを静脈注射するときは、必ず希釈して実施する必要があります。

問題番号:【午後7】Q.更年期の女性で増加するのはどれか?

  1. 卵胞刺激ホルモン(FSH)
  2. テストステロン
  3. プロラクチン
  4. エストロゲン

問題番号:【午後7】 の回答&解説

1

更年期には卵巣の機能が低下することにより、女性ホルモンのバランスが崩れ更年期障害と呼ばれる、さまざな症状が引き起こされます。

卵巣の機能が低下することによりエストロゲンとプロゲステロンは減少し、閉経などの変化が見られます。

しかし、卵巣機能の低下により女性ホルモンが減少しても、脳はさらに女性ホルモンを分泌しようと命令を出します。

そのため、間脳視床下部にある性腺刺激ホルモン放出ホルモンからの命令が増え、脳下垂体から卵胞刺激ホルモンと黄体形成ホルモンが増加します。

問題番号:【午後16】インドメタシン内服薬の禁忌はどれか?

  1. 痛風
  2. 膀胱炎
  3. 消化性潰瘍
  4. 関節リウマチ

問題番号:【午後16】の回答&解説

3

インドメタシンは鎮痛目的で使用される薬剤であり、関節リウマチなどに使用されます。

消化性潰瘍の患者さんにインドメタシンを投与することで胃粘膜防御機能が低下し、悪化してしまうことが考えられます。

そのため、消化性潰瘍の患者さんへの投与は禁忌となっています。

問題番号:【午後20】Q.モルヒネの副作用(有害事象)はどれか?

  1. 出血
  2. 便秘
  3. 高血圧
  4. 粘膜障害

問題番号:【午後20】の回答&解説

2

モルヒネによる便秘はなぜ起こるのか?

モルヒネには小腸運動を抑制するだけでなく、腸液の分泌を抑制することにより便秘が生じます。

小腸の運動が抑制されることにより大腸の蠕動運動も低下し、肛門括約筋の緊張も高まり排便が困難になります。

看護師国家試験の必須問題の勉強方法は?

看護師国家試験の中でも必須問題は、合格のための大きなハードルとなります。

8割以上の点数が必要になるため、全問正解する気持ちでミスを減らすことが重要です。

必須問題の勉強方法としては、過去問題を中心に進めていくことがオススメです。

最低でも10年分の過去問題を解くことで、傾向や基本知識を身につけることができます。

これから勉強を始める人もすでに進めている人も、過去問題を10年分解いて雰囲気と感覚を掴むことが合格への一歩です。

看護師国家試験の勉強にオススメ

看護師の国家試験対策として様々な参考書がありますが、複数のものを使い分けるより1冊を完璧にする方が重要です。

参考書にも相性があるので、自分が使いやすいと思ったものを選んで活用することが必要になります。

この参考書は、看護師国家試験の過去問を中心に構成されており、15年分を網羅することができるので雰囲気と傾向をつかむことが出来ます。

丁寧な解説も分かりやすく、使いこなすことで自信にも繋がりますよ!

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