【周手術期】術後1日目の流れと看護目標&観察のポイント

看護学生の中には、急性期の実習が苦手な人も多いのではないでしょうか?

急性期は展開も早いので、先を読みながら看護計画を行わなければなりません。

特に術後1日目は早期離床も開始されるので、重要な部分になります。

今回は、急性期実習の術後1日目の流れと看護目標&観察のポイントについてお伝えします。

術後1日目の主な流れ

術当日は、ベッド上安静の指示が出されていますが、術後1日目から歩行が開始されます。

術後1日目はかなりバタバタすることが多いので、事前に流れを頭に入れておくと慌てずに済みます!

まずは、スタンダードな術後1日目の流れについて見ていきましょう。

術後の採血

術後1日目の早朝に血液検査を行うために、採血を実施します。

早朝の採血や夜勤スタッフが行うことが多いので、日中には検査結果が出ている状態です。

看護師の視点

術後採血の結果では、貧血や感染などに注意しながらチェックします。

バイタルサイン測定

術後1日目の患者さんの場合は、ラウンドの一番最初にバイタルサイン測定を行います。

術当日から現在にかけて状態の悪化がないか、合併症の出現がないかを観察します。

異常があれば、すぐに主治医に報告を行います。

抗生剤の点滴実施

バイタルサイン測定を実施して異常がなければ、指示通りに抗生剤の点滴を実施します。

抗生剤の点滴は、術当日から術後3日間ほど指示が出ていることが多いです。

朝と夕の2回の指示が多いので、様子を見ながら点滴を行います。

看護師の視点

術前から入っているルートを使用するので、点滴トラブルが起きていないかしっかりチェックします。

創傷の処置

午前中には主治医が診察に回り、創傷の処置を行います。

術後は分厚いガーゼや傷用のテープで覆われているので、傷口を見ることはできませんが、処置の時に消毒を行いテープを張り替えるので傷口の観察を行います。

消毒後は透明なテープに張り替えられることが多いので、傷口の観察がしやすくなります。

看護師の視点
傷口のチェックとテープの貼り替えで使用した衛生材料(傷口に使用するパッドなど)もしっかり確認しておきます!

ドレーン抜去

創部の処置が終わったら、ドレーンが入っている場合はそのまま抜去します。

ドクターが抜去するので介助を行い、ドレーン刺入部位の出血の有無なども確認します。

ドレーン抜去部分にもテープを貼って、引き続き観察を行います。

看護師の視点

ドレーンを抜去した時点で入っている、排液の量もしっかり確認しておきます。

また、ドレーン抜去部分に使用した保護フィルムの種類や傷口の程度などもチェックします。

尿道カテーテル抜去

ドレーンが抜去されたら自立している患者さんの場合は、主治医の指示に従い尿道カテーテルを抜去します。

ベッド上安静や自立度が低い患者さんの場合は、そのまま尿道カテーテルを継続します。

看護師の視点

抜去した尿道バッグに入っている尿量のカウントも忘れずにチェックします。

全身清拭と更衣

カテーテル類が抜去されたら、全身清拭と更衣を行います。

清拭を行うときは創部に注意しながら、全身状態を観察します。

術後の体温上昇により汗をかいていることも多いので、背中や関節部分などしっかり清潔にします。

リハビリと同時に早期離床

尿道カテーテル抜去後にリハビリが開始され、歩行訓練や離床を行います。

手術部位や患者さんの状態によっては、車椅子からスタートさせることもあります。

看護師の視点

第一歩行時に塞栓症などが発症しやすいので、PTさんと連携しながら観察を行います。

第一排尿確認

歩行が開始されたらトイレ介助が必要になるので、尿道カテーテル抜去後の第一排尿を確認します。

術後1日目は主治医の指示によりトイレ介助となっていることが多いです。

第一排尿を確認する理由としては、尿道カテーテルが長時間留置されている状態になると膀胱壁が進展する機能が低下してしまうので尿意を感じにくくなります。

そのため、膀胱機能に異常がないかを確認するために第一排尿をチェックします。

看護師の視点

第一排尿が確認されたら、尿の性状や排尿痛、残尿感の有無、排尿時刻を確認して記録に残します。

術後1日目の看護目標のポイント

術後1日目の看護目標のポイントを見ていきましょう。

術後合併症の早期発見

術後1日目は、術後合併症の早期発見がポイントになります。

創部からの出血や肺炎、深部静脈血栓症などの予防や早期発見が重要になるので、しっかり観察を行う必要があります。

疼痛コントロール

術後1日目からは早期離床も開始されますが、創部の疼痛コントロールがしっかり図れているかがポイントになります。

手術によっては、硬膜外麻酔を使用することもあるので、鎮痛効果が得られているかを疼痛スケールを使用して評価していきます。

早期離床を促す

術後は早期離床への関わりが大切になるので、患者さんに合わせてケアを行います。

患者さんの中には、術後の早期離床が進まず、自立度がなかなか上がらない人も少なくありません。

術後に早期離床が必要な理由

術後1日目から歩行訓練を行い、早期離床の関わりと行いますが、早期離床の必要性を患者さんに理解してもらうことが必要になります。

手術により深部静脈血栓症のリスクが上がる

手術中は長時間、同じ体位を取っていることや全身麻酔による筋肉の弛緩などが原因で、静脈に流れる血液が停滞してしまいます。

血流が停滞してしまうと血栓ができやすくなり、深部静脈血栓症のリスクが高くなります。

さらに術後に臥床状態が続いてしまうと、深部静脈血栓症を起こし肺塞栓症を発症してしまう可能性が高くなるので、予防するためにも早期離床が重要になります。

高齢者は早期離床が思うように進まない

高齢者の患者さんも増えていますが、術後の早期離床が思うように進まない人も多いです。

術後の早期離床が進まない理由としては、術後の疼痛なども原因として多いので、しっかり疼痛コントロールを図ることが重要になります。

術後1日目の観察のポイント

術後1日目の観察ポイントを見ていきましょう!

意識レベル

意識レベルの低下がないか、しっかり確認します。

帰室には意識レベルがはっきりしていたのに、術後1日目にレベルが落ちている場合は異常と判断できます。

術前の状態と比べて意識レベルに変化がないかチェックします。

呼吸状態

観察項目
  • (酸素投与の場合)指示通りの酸素量が投与されているか
  • 呼吸数
  • 呼吸音に異常や左右差はないか
  • 深呼吸ができるか
  • 咳嗽や喀痰ができるか
  • 痰の性状
術後は低酸素状態になることも多いので、SpO2が維持できなければ酸素投与が持続されることも少なくありません。

また、疼痛が怖くて咳嗽ができない人もいるので、咳嗽や喀痰が出来ているかも観察します。

循環

観察項目
  • 血圧の数値
  • 不整脈の有無
  • 創部の出血の有無
  • ドレーンの排液の性状や量
  • 尿の量と性状
  • 血液検査の結果
  • 点滴刺入部位
術後は疼痛などが原因で血圧が上がることもあるので、血圧の数値にも注意します。

また、血液検査の結果も必ず確認しておきます。

体温

観察項目
  • 発熱の有無
術後に発熱が続く場合は、感染などの術後合併症を起こしている危険性があるので、体温もチェックします。

疼痛

観察項目
  • 安静時の疼痛の程度
  • 疼痛の増強の有無
  • 鎮痛薬投与の効果の有無
  • 硬膜外チューブの刺入部位
  • 硬膜外麻酔使用時の悪心・嘔吐の有無
術後1日目は鎮痛薬の内服などによって疼痛コントロールを図りますが、鎮痛効果が得られているかも大切です。

疼痛が増強する場合は、感染などの合併症が考えられるので注意が必要です。

また、手術によっては硬膜外麻酔を挿入しますが、麻酔の影響によって悪心・嘔吐などの副作用も出現するので観察が大切です。

急性期の術後管理をしっかり理解するために

急性期は患者さんの展開も早く、観察しなければならないポイントも多いので大変に感じている人も多いと思います。

術後1日目は、術後合併症の早期発見や早期離床、疼痛コントロールなどをしっかり理解して臨むことが大切になります。

術後合併症の発見が遅れてしまうと、術後の経過にも影響してしまうので兆候を見逃さないようにすることが必要です。

術後管理の勉強にオススメ

急性期は勉強する内容も多いので、苦手に感じている学生も多いと思います。

術後合併症を予防・早期発見するためには、観察の視点や合併症の内容を理解しておくことが必要になります。

この参考書では、急性期の実習で必要になる術前・術後のケアや観察ポイントが紹介されているので勉強に活用できます。

急性期の実習を乗り越えるためにも、今回紹介した内容を参考にしてみてくださいね!

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