駆血帯とは採血時に使用するベルトのことであり、血管を怒張させる目的があります。
看護学生の臨床実習では採血を行うことはありませんが、授業では実際に友人同士で実演を行いますよね。
人に針を刺すのは怖くて不安も大きいですが、安全に行うためには正しい知識が必要になります。
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駆血帯とは採血時に使用するベルトのこと
駆血帯とは、採血の時に使用するベルトのことですが、採血する部位の近くに巻きつけて使用します。
採血以外にも点滴ルート確保の時にも使用するので、看護師の必需品アイテムの一つになります。
駆血帯を使用することで採血やルート確保が、しっかり実施できます。
駆血帯は静脈を浮かび上がらせる目的がある
駆血帯は、採血部位やルート確保部位のやや上に巻きつけて使用しますが、これは静脈を浮かび上がらせる目的があります。
駆血帯を使用しない状態では、静脈が皮膚にうっすら見えていたり、全く血管が見えない人もいます。
駆血帯の種類
採血やルート確保で使用する駆血帯には、いろいろなタイプがあります。
カラーバリエーションやデザインなども豊富になっています。
看護師として働き始めると採血をする機会も増えるので、自分の使いやすいものを選んで持っている人が多いです。
ゴムチューブタイプ
ゴムチューブタイプの駆血帯は、1本のチューブになっており、採血部位に巻きつけて使用します。
ゴムチューブにピンチがついているタイプ
上記のゴムチューブに固定用のピンチがついているタイプです。
ピンチがついているので、チューブを止めやすいだけでなく外すときも楽になります。
ワンタッチ式のベルトタイプ
ワンタッチ式のベルトタイプは、外す時にボタンを押すだけでワンタッチで外れるものです。
ワンタッチで外すことができるので、学生や新人ナースにも使いやすいことが特徴です。
ワンタッチ式のベルトタイプの駆血帯は、ゴム製ではなく布製になっているのでラテックスアレルギーでも安心して使用できます。
採血時に使用する駆血帯の巻き方
採血の時は駆血帯を採血部位に巻いて使用するので、駆血帯の巻き方について見ていきましょう。
ゴムチューブタイプ
ゴムチューブタイプのものは、腕に巻きつけてゴムの部分を挟み込んで固定します。
この時、ゴムチューブの先端が患者さん側にくるように固定することがポイントです。
ゴムチューブの先端が採血部位にかかってしまうと、採血がしにくくなってしまいます。
採血が終わったら、ゴムチューブの先端を引っ張ると駆血帯が簡単に外れます。
ゴムチューブにピンチがついているタイプ
ゴムチューブにピンチがついているタイプは、駆血帯を巻きつけた後にピンチに挟み込んで固定します。
外す時は、ピンチを抑えると簡単に外れるので使いやすいです。
ワンタッチ式のベルトタイプ
ワンタッチ式のベルトタイプは、腕にベルトを巻きつけ、適度な強さまで引っ張り固定します。
採血が終わったら、ボタンを押すだけですぐに外れるので便利です。
駆血帯を使用するときの注意点
駆血帯は採血や点滴ルート確保の時に必要なアイテムですが、使用するときに注意しなければならないポイントがあります。
ラテックスアレルギーの患者さんにはゴムタイプのものを使用しない
駆血帯の中にはゴムで作られた製品もあるため、ラテックスアレルギーの患者さんには使用できません。
特にゴムチューブタイプの駆血帯は、ラテックスが含まれているので注意が必要です。
駆血帯を強く巻きすぎない
駆血帯を使用するときは、駆血帯を強く巻きすぎないことが必要です。
駆血帯を強く巻きすぎてしまうと、血流が停止して怒張が不十分になり採血が困難になるので、適度な強さで巻くことがポイントです。
血管を浮き上がらせようと強く巻きすぎるのは、患者さんへ痛みを与えてしまうだけでなく、採血が難しくなるので注意しましょう。
長時間駆血帯を巻き続けない
駆血帯を使用するときは、駆血する時間にも注意が必要になります。
駆血時間が長くなると、血小板が凝集しやすく凝固検査にも影響してしまうことがあります。
また、うっ血や血液の濃縮が見られるため、駆血時間の目安は1分以内とされています。
看護師がオススメする使いやすい駆血帯
駆血帯には色々な種類がありますが、自分で使いやすいものを選んで使用することが大切です。
ワンタッチタイプの駆血帯
採血や点滴ルート確保を行うときは、ワンタッチタイプの駆血帯が使いやすいのでオススメです。
ワンタッチ式であれば、基本的にラテックスフリーのものが多いので、アレルギーの患者さんにも安心して使用できます。
また、ベルト部分のデザインも可愛いので、お気に入りを探しやすいです。
現場の看護師も、可愛いデザインのベルトタイプの駆血帯を使用している人も多いです。
採血の正しい知識を理解するために
採血は、相手に苦痛を与える処置の一つであるため、恐怖心や不安も大きいですよね。
安全に行う必要があるからこそ、正しい知識を身につけておくことが大切です。
駆血帯を使用するときも、ただ巻くのではなく、根拠を持って使用することが必要です。
採血の技術の勉強にオススメ
採血の看護技術は難しいと感じている学生も多いです。
学生の間は、患者さんに実際に穿刺することはありませんが、看護師になってから必要になる技術です。
この参考書では、採血に必要な基本知識や技術のコツなどが紹介されているので理解しやすいです。