脈拍測定を親指で測定しない根拠とバイタルサインの観察ポイント

脈拍とは心臓の収縮によって拍出された血液が、動脈の鼓動として触知されるものです。

不整脈などの脈拍の異常は、生命に関わる異常であることも多いので、早期発見が大切になります。

脈拍の増加や現象が身体にどのような影響を与えるかを考えながら測定を行うことがポイントになります。

脈拍測定もバイタルサイン測定の基本となるので、正しい測定方法をマスターしておきましょう!

今回は、バイタルサインの基本である脈拍測定を親指で測定しない根拠と観察ポイントを紹介します。

脈拍測定の目的

  • 脈拍を測定することにより、脈拍数やリズムなど脈拍に異常がないか観察を行い循環動態を把握するため。

脈拍測定が必要になる理由

  • 脈拍数の異常が疑われる場合
  • 不整脈など脈拍欠損が疑われる場合
  • 交互脈、二段脈などリズムに異常が疑われる場合

脈拍測定を行う際の留意点

  • 入浴や運動、食事の後は30分以上経過してから測定を行う
  • 看護師の手が冷たい場合は測定前に温めておく
  • リラックスした状態で測定する

脈拍測定のアセスメントと観察項目

脈拍数

頻脈、徐脈の有無

成人の脈拍数の基準値は、60〜90回/分です。

ポイント
増加の要因は、発熱や貧血、運動、甲状腺機能亢進症、緊張時などが挙げられます。減少している時は、甲状腺機能低下症や迷走神経緊張、薬剤の影響などが考えられます。

リズム

交互脈、二段脈、奇脈など

脈拍欠損の有無

脈の強さ

動脈の緊張度と弾力性

脈拍の左右差と上下肢差

動脈の走行の観察

脈拍測定の必要物品

  • 秒針つきの時計かストップウォッチ

脈拍測定の手順

橈骨動脈の測定

1.測定前に運動や食事、入浴などを直前に行っていないか確認する。

根拠
運動や食事、排泄、入浴、喫煙などは脈拍の上昇が見られるため確認しておきます。

2.患者がリラックスできる雰囲気を作る

根拠
緊張状態も脈拍上昇の原因になるので、リラックスできる雰囲気作りを行います。

3.片方の手で患者の手を支え、人差し指、中指、薬指の3指を揃えて指の腹で押さえるように橈骨動脈に触れる。

根拠
母指の動脈は拍動も大きく、患者さんの拍動と混同しやすいため測定には用いません。

4.仰臥位で測定を行う際は、首が屈曲していないことを確認して測定を行う。

根拠
首が屈曲していると鎖骨下動脈が圧迫されて拍動が伝わらないことがあるので、首が屈曲していないことを確認しておきましょう。

5.1分間、脈拍の測定を行い同時にリズムや血管の弾力性なども観察する。

ポイント
脈拍が正しいリズムであれば15秒測定した数値を4倍、30秒間の数値を2倍することで脈拍数を出すことができます。不整脈がある場合は1分間きっちり測定しましょう。

脈拍測定の測定部位

脈拍測定は体表から動脈に触れる部位で測定を行います。

通常のバイタルサインでは、手首付近にある橈骨動脈で測定を行いますが、橈骨動脈以外の部位でも測定を行うことがあります。

主な測定部位は以下の通りです。

  • 外頸動脈
  • 上腕動脈
  • 尺骨動脈
  • 橈骨動脈
  • 大腿動脈
  • 膝窩動脈
  • 足背動脈
  • 後脛骨動脈

脈拍測定のアドバイス

脈拍測定は、しっかり動脈に触れて鼓動を確認して測定することがポイントです。

脈拍の異常が見られたら、すぐに判断するのではなく反対側の手首で測定を行うなど、左右差なども観察することが大切です。

失敗した例

  • リラックスしてもらおうと会話をしながら測定していたらカウントが分からなくなってしまった。
  • 測定に緊張してしまったせいか患者さんに緊張が伝わってしまった。

緊張するとドキドキするというように、脈拍が上昇してしまい通常の数値が測定できないことがあります。

実習で実施するときは緊張してしまいますが、患者さんに伝わらないように落ち着いて実施することが大切です。

実習で脈拍測定を実施した時は…

実習で脈拍測定を実施した時は自分自身の手が冷たくなっており、患者さんに触れた時に冷たさを与えてしまいました。

冬場などは手先が冷えやすいため、使い捨てカイロをポケットに忍ばせておき、実施前に手を温めてから測定するようにしていました。

まとめ

脈拍測定は、循環機能の異常の早期発見などの循環機能を把握するために必要な情報になります。

緊張などの精神状態も影響してしまうため、施術者自身が落ち着いて実施できるようにしましょう。

また、カウントが途中で分からなくなってしまうこともあるので、しっかりカウントすることが大切です。

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